2013.04.28
この四月から、早稲田大学創造理工学部建築学科で非常勤講師を勤めさせて頂くことになりました。他の先生方と共に担当する授業は二年生の設計演習BとC、早稲田大学の建築学科を象徴する名物授業です。



他大学では設計演習と名のつく授業はいわゆる建物の設計をするものであることが殆どですが、早稲田では建築の枠にとらわれない抽象的な表現訓練としてこの授業を位置づけています。私も十五年前にはこの設計演習を履修し、成績争いにしのぎを削ったものですよ。

学生時代から、いつか教える立場としてここに戻って来ようと心に決めていたので、今回講師陣の末席に加えて頂けたことをとても嬉しく感じています。ちなみに以下は自慢ですが、私は成績順位240人中1番でした。



他の先生方は主任教授である入江正之先生を始め(私も習いました!)、テキスタイルデザイナーの安東先生、「地下鉄の座二郎」こと高橋先生と多士済々。それぞれ紹介したい話題がたくさんあって楽しみです。折りを見て少しずつお伝えして行きたいですね。

写真は第一課題、「光の箱」の審査風景。数十年来連綿と続く不動の課題です。立場上、この場で個々の作品について語ることが出来ないのが残念。

2013.04.28
 2013.04.14
しばらく金沢の現場について取り上げませんでしたが、もちろん進んでいないわけではありません。現場は着々と進行しているのですがここ数ヶ月は足場のせいで建物に光が入らず、絵にならない状態が続いていました。しかし、そろそろ大きな変化が現れ始めています。



室内では、塗装が始まりました。まだ下塗りの段階ですが、それでも壁や天井が白くなると雰囲気が出始めます。もともと光を絞った住宅なので、なおさら白が大きな効果を生んでいるように思われます。



外壁のしっくいも塗り始めました。こちらも綺麗に塗られているように見えるのですが、結局のところ足場を外してみないと影が邪魔してよく分かりません。過去には足場を外すとびっくりということも経験しているので、慎重に行かねばなりません。上手く仕上がってくれよ・・。



そして今回のハイライトがこれ、居間と中庭を仕切る大ガラスの搬入です。作業参加人数なんと11人!



現場が緊張に包まれる作業でしたが、それも二時間ほどで無事終了、ようやく居間が屋内空間となりました。早く壁や天井が白く塗装された状態を見て見たいものです。あとは足場さえなくなってくれれば、もう少し写真も見られるようになるのですが・・。

何はともあれ、竣工まで残すところあと一ヶ月。最後まで気を抜かずに頑張りたいものです。

2013.04.14
 2013.04.01
「建築ジャーナル」4月号が発売されました、テーマは「高齢期を豊かに暮らす住まいをつくれ」です。色校正の原稿を見て、石山修武師が載っているのにビックリ。まさかこんな形で石山さんとご一緒することになるとは。



今回のテーマを聞いて、これはル・コルビュジェの「母の家」以外ないなとはすぐに思い当たりました。コルビュジェが高齢の母親の為にレマン湖畔に住宅を作ったことは関係者に良く知られていますし、知らない方が見てもなんとなくテーマに合った家だというのは分かるような気がしたもので。老いているけど豊かであることの象徴として、大きな桐の木を主役にすることにしました。

ま〜、しかしそれから苦労しました。敢えて建物本体を描かず、空気をいっぱい描こうとしたのですがむしろそっちの方が大変だったかも。何しろ思い通りの色が出なくてね・・。ベンチでチェスをしているというアイディアでなんとなく高齢者を暗示しようとしたのですが、ちょっと絵が小さくなってしまったか。

というわけで悩ましいのはいつものことですが、まあ決して悪い絵ではあるまい!書店で見かけたら、是非チェックしてみて下さい。

2013.04.01
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