一方、不整形な敷地の北側に配置を寄せた為に生じた平行四辺形の平面は、邸内を様々なサイズの小空間に分割しやすくしています。

多くの小空間を合理的につなぐためには中廊下が欠かせませんが、矩形の平面に矩形の中廊下を配置すると各空間のプロポーションは使いづらいものになりがちです。平行四辺形平面の中に矩形の中廊下を配置することで、その周囲に生じる空間の幅と奥行きの比率が使い易いものになり、建主が希望されただけの個室や収納を確保することが可能になっています。