2010.07.28
INAXの季刊誌「INAX REPORT」にF-WHITEが掲載されました。



取材の様子は、2010年6月3日のブログでも取り上げているので、良かったらそちらもご覧下さい。



内容自体にさほど新しいものが含まれているわけではないのですが、写真を撮り下ろして頂いたのがちょっと新鮮です。特に和室は書道セットのある状態で撮ったせいもあり、今までにない新しい写真となりました。



それにしても、さすがにそろそろF-WHITEの掲載情報にマンネリの兆候が見え始めて来てしまいました。掲載されると嬉しいのでつい話題にするのですが、改めて書きたいことはないなあ、という感じで。

今回で国内の掲載予定は取り敢えず一通り終わったので(海外の掲載予定はまだ六つ残っていますが)、これを機にまたブログの傾向をちょっと変えてみようかな、と思っています。最近は仕事の進捗や成果の報告ばかりになっていましたが、かつては書評や建築評なんかも載せていましたしね。面白く読んで頂く為に、あえて仕事とはちょっと関係のないことも書きたいなと考えています。

2010.07.28
 2010.07.21
仮称I-House打ち合わせのため、金沢に行ってきました。



金沢は前日まで荒れ模様だったそうですが、この日からは快晴かつ猛暑、梅雨明けが宣言されたそうです。前回来たのは三ヶ月前、あの時はまだ雪が残っていたのに。



打ち合わせの他に、今回はIさんご夫妻の協力のもと車庫入れ実験を行いました。

敷地前には水路があり、段差もあるため車両の進入は簡単ではありません。仮称I-Houseでは二台の駐車が求められているのですが、取り回しのスペースを大きくしてしまうと建物の建築面積が制限されてしまうので、どこまで駐車スペースを小さく出来るか知っておく必要があります。

実験の結果、駐車スペースの広さもさることながら段差が問題であることが分かりました。やっかいな問題ですが、後で表面化するよりは今知っておいた方がいいに決まっています。あえて実験をやってみた成果はあったようです。



打ち合わせの合間に、キッチンや衛生設備のショールームをIさんご夫妻と一緒に回りました。

写真は輸入機器のショールームで発見した、チビミーレです。高さ25cmくらい、食器洗浄機や洗濯機の少し前のモデルのミニチュアが棚の上に並んでいます。なんとこれ、実際に洗剤を入れて回す事も出来るのだとか。



箱入りのものや、さらに小さいミニチュアまであります。何の為に?こんなものを作っているのかは分かりませんが、これはコレクターがいてもおかしくありませんね。かわいいもんなあ。



本筋の打ち合わせも概ねスムーズに進み、一通り必要な意見交換を済ませることが出来ました。まだ基本案は完全に決定ではありませんが、ある程度方向は見えて来ています。上は現在案のファサード。敷地の都合上建物が一方向からしか見えないので、そこで見える顔をどのようなものにするかを軸に考察を進めています。



そして現在案のエントランス。建物正面が真ん中でバキッと割れていて、そこを巨大な木製のドアが塞いでいます。現在案では、ドアの高さ4.2m。修道院の扉のような、堂々たる玄関が出来るといいなと思っているのですが、まだ各部の要望が整合しておらず、案の行く末は予断を許しません。なんとかこの夏のうちに案を確定させ、次のステップに進みたいと考えています。

2010.07.21
 2010.07.10
現在、7月半ばの金沢での打ち合わせを前に、仮称I-Houseの計画案をまとめる作業を行っています。

仮称I-Houseは遠隔地の物件のため、敷地に行くことの出来る機会がそう沢山はありません。そのため、このような機会には打ち合わせの準備だけでなく、現地での作業のための準備も十分にしておく必要があります。



前回4月の訪問時に敷地とその周囲を測量しておいたので、それを元にCGを立ち上げ、それらを使用して建物の検討を続けて来ました。ただ、それらが本当に現実の敷地の状態と合致しているかどうかはまだ確認出来ていません。今回の金沢訪問の機会を利用して、その辺りの確認をして来ようと考えています。



上のCGを写真と比較するとこんな感じになります。視点位置やレンズの設定が違うので若干の差はありますが、見たところ大きな狂いはなさそうです。



反対のアングルから見ても、



まあ、概ね正しいと言っていいでしょう。

敷地周辺の建物のモデリングをかなりしっかりやるのは我が事務所の特徴で、私の知る限り隣家の図面をおこすところからスタディを行う設計事務所は他にありません。



うちでも最初はブロック程度で隣家を表現した敷地周辺模型を用いてスタディを行っていたのですが、だんだんと現在のやり方が定着して来ました。

思うに我が事務所では「外部の視線から守られたプライベートな屋外空間」をテーマに設計を行うことが多く、隣家の窓位置などはかなり正確に把握する必要がありました。また、スケッチを多用する都合上隣家の絵をしっかりと描いてやる必要もあり、模型ではなくCG、それもある程度ちゃんと寸法を出したCGを使うようになったのだと考えられます。

とは言え、このような方法を取っているからこそ隣家のモデリングに間違いがあっては意味がありません。隣家の図面も、直接他家の敷地内に入って採寸するわけには行かないので、どうしてもある程度の誤差が出てしまいます。細かく考え出すと切りがない作業なのですが、ここはこだわりのある部分なので手を抜くわけには行きません。建物が出来上がった時にはディフェンス力の差になって現れる筈なので、コツコツと検証を積み重ねて行こうと考えています。

2010.07.10
Top