2011.07.16
東京オペラシティでの展覧会「家の外の都市の中の家」開催に先立つ15日夕方、オープニングパーティーが開催されました。アトリエ・ワンも出典しているため、例によってOBとしてお招き頂き、展示を拝見して来ました。



目玉は何と言ってもこれ、巨大な建築模型。約1/2スケール(正確には45%)のハウス&アトリエ・ワンです。

タイトルにも表わされている通り、この展覧会では、家の外の都市空間にまではみ出して住んでしまっているような住宅とそのライフスタイルを東京独自のものと捉え、その実例を巨大な模型を通して展示しています。元々はヴェネチア・ビエンナーレ向けに用意されたものを、アレンジして再び用いているのだとか。



ハウス&アトリエ・ワンのエントランス部分。カバの敷物や、スリッパまで再現されています。

普通建築模型でスリッパや敷物まで再現される事はないのですが、45%(このスケールもおかしい、ヴェネチアでの展示の都合上だそうです)ともなると話が違って来ます。実際のハウス&アトリエ・ワンでもカバの敷物が敷かれており、この建物をよく知っている人間にとってはなんとも言えない不思議な感覚があります。



オフィス部分です。人間がいなければ、本物の建物と見紛うばかりの出来。机の上には、ハウス&アトリエ・ワンの模型が置かれています。キーボードまで忠実に作られたマックは、観覧者の賞賛を浴びていました。



同様に西澤立衛氏の森山邸、やはり45%の模型です。徹底的に現実を写したアトリエ・ワンに対し、こちらはザックリとしたつくり。それはいいとして、白く塗られていないのは解せない・・。周囲の建物の模型もベニヤで作られているため、あまり作品が浮き上がって来ません。それがむしろ狙いなのかな?



こちらは北山恒氏の模型。45%ではありませんが(それでもかなり大きなスケール)、展示室の壁一面に貼付けられた模型はすごい迫力。壁に模型を配置するというのはほんのちょっとしたアイディアですが、これだけのサイズでそれをやってしまうことで未知の空間体験になっています。

以上、スケールの大きさを生かした展示にはインパクトがあり、とても見応えのある展覧会でした。特にハウス&アトリエ・ワンは建物自体を自分がよく知っているということもあって、何度見ても飽きることがありません。ひょっとして、一番楽しんでいるのはスタッフやOBだったのかも。

なお、裏情報によるとヴェネチアではこのハウス&アトリエ・ワンの模型、展示空間の都合から左右を反転して(!)作っていたのだそうです。東京での展示に際しては、家具類だけ再利用して建物本体は作り直した為に元に戻したらしいのですが、その話を聞くと左右反転した状態を見て見たかった気もします。よく知っている空間なのに、左右が逆だと一体どんな風に感じるのでしょうか。ヴェネチアでの展示を見た人の証言によると、その違和感は相当なものだったらしいのですが・・。

というわけで東京オペラシティでの「家の外の都市の中の家」展、7月16日から10月2日まで開催中です。おススメですので、是非巨大模型を体感してみて下さい。

2011.07.16
 2011.07.12
香港の出版社BYSPACEから、書籍「VILLAS OF THE WORLD」が出版されました。F-WHITEが掲載されています。



タイトルの通り、世界各国の住宅作品が掲載された作品集です。結構立派な装丁なので、開封前に記念撮影。



この本でいう「VILLA」という言葉には適当な訳語がないため日本語では「住宅」と言ってしまっていますが、ニュアンスとしては「田園地帯にある大邸宅」という匂いを濃厚に持った言葉であり、普通日本の住宅地にあるような住宅をVILLAと呼ぶことはありません。日本で言えば桂離宮くらいにならないとVILLAとは呼べないんじゃないかな?



立地的にも規模的にも、果たしてF-WHITEがVILLAに当てはまるのかどうかは疑問なのですが、楽観的に考えた場合には「ちょっと企画の趣旨とは違ってしまうけど、是非本に載せたい」と出版社が考えてくれたのかも知れません。実際、豪邸ではなくとも本の中でちゃんと存在感を放っているように私自身は感じているのですが・・。





ちなみにその他の掲載作品はだいたい以下のような感じ。半数が海に面していて、残り半数にはプールがついています。



というわけで多少の謎はあるものの、世界の豪邸達を相手に回して対等に掲載されたことは非常に喜ばしいことだと感じています。いずれ竣工する八ヶ岳の山荘は紛れもなくVILLAと呼べる立地と規模になる筈なので、是非また似た企画があった場合には声を掛けて欲しいものですね。楽しみです。

2011.07.12
 2011.07.10
You Tubeに投稿された映像の紹介です。

大好きな映像なので以前からTwitterで紹介していたのですが、あまり反応がなくて残念に思っていたところ、昨日三ヶ月ぶりに賞賛のメッセージを頂きました。気を良くしてブログでも取り上げて見たいと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=05ip-N0H1Ig&feature=related



とあるコーラスグループのコンサートの映像なのですが、見所は歌そのものよりも「雷」です。何はともあれ是非覗いてみて下さい。



シンプルなアイディアなのに、本当に通り過ぎる嵐のように聞こえるのが驚きです。まさしく「I bless the rains down in Africa」。

自分もこんな風に観客を湧かせるアイディアを考えたいものだと思わずにはいられません。

2011.07.10
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