2013.01.30
現場監理のために金沢を訪れました。正月を挟んだため、約一ヶ月ぶりの訪問になります。



当初、珍しく金沢は晴れ間の広がるよい天気に恵まれました。東京ではすこし前に雪が降っていたこともあり、むしろ金沢の方が雪が少ないという逆転現象。この間に仕事を少しでも進めておかなければなりません。



外壁はしっくいの下地がほぼ完成し、一見木で仕上げをされた建物のように見えています。これはこれでなかなか悪くないですね。



中庭内側の外壁も同様。足場が組まれ、作業の準備が整いました。足場があると空間の把握が難しくなるのですが、これが外れる時はかなり完成に近づいている筈です。今からその状態を想像するのが楽しみです。



晴天の後は、埋め合わせをするかのように寒波がやって来ました。雪はさほどでもないのですが、風がひどい!四日滞在しただけの私でもつらかったので、ずっと作業されている職人さん方はさぞかし大変だろうと思います。是非怪我や事故のないように仕事を進めて行ってもらえればと思います。



写真は滞在先、雪の「まちやゲストハウス」です。殆ど吹きさらしのために寒い!ですが灯油ストーブのおかげで居室は意外と快適です。やはりケロシンのパワーは侮り難し。

寒波のせいで帰り列車の運行が危ぶまれていましたが、やはり席を取っていた「はくたか」が止まってしまいました。大混乱の金沢駅で急遽京都への脱出を決め、実家にて一日休暇を取ることに。思いがけない帰省でしたが、姪達と遊んで少しだけリフレッシュすることが出来ました。現場はこれから佳境に入りますが、心機を一転して仕事に臨む事が出来そうです。

2013.01.30
 2013.01.24
不定期連載「住まいのアイディア・ノート」、「住まいと電化」2月号に掲載されました。



連載第三回目、今回のタイトルは「ダイヤモンド版『私の家』」です。

『私の家』と言っても私の家ではなく(ヤヤコシイ)、建築家・阿部勤氏の手による彼の自邸のタイトルを指しており、その住宅を私なりにアレンジしたものを「ダイヤモンド版」と称し、紹介しています。



ここでいう「ダイヤモンド」とは、建築家ルイス・カーンが提唱した「ダイヤモンド・プラン」という概念から来ているのですが、実を言うと何のことはない、あるプランを斜めに傾けただけのものを指しています。

しかしながら「ただ斜めにしただけ」の操作が空間のニュアンスにもたらす効果は単純ではなく、その面白さに私も一時期強い影響を受けたものです。ここでは、二重のコンクリートの箱によって構成された「私の家」内部の箱を斜めに傾ける事で発生する空間の変化について検証を行いました。



今回は、イラストのクオリティに関しても多少の改善が見られました。

前二回は元々カラーで作成した原稿を白黒にして使っていたため完成度の点でイマヒトツでしたが、今回は始めからこの原稿の為に書き下ろした為、白黒での彩色を前提に絵の研究をすることができました。やってみると、物事には何であれノウハウがあるものですね。どこかで見かける機会があれば、是非パラパラと眺めてみて下さい。



それにしても。

ふと気付くとこれまで取り上げた三つの住宅が、いずれも正方形平面を持っていることに気付いて驚いています。特に意識してそうしているわけではないのですが、テーマの性質上具体的な敷地のない抽象的なプロジェクトを取り上げることが多くなり、形はとりあえず正方形!ということになっているのでしょう。もっとも、「単純なものほど美しい」と考えたがる私の美意識がそうさせている点も少なくはないと思われます。次回予定のプロジェクトも思えば正方形平面だな・・。どうしようかな。

2013.01.24
 2013.01.05
新年発売の「コンフォルト」2月号に私が執筆したコラムが掲載されました。



テーマは「間取りと居場所」。その中のサブジャンルとして、「居心地と記憶」というタイトルのもとに三人の建築家がそれぞれ文章を寄稿しています。一人が私でもう一人は丸山弾さん、以前那須の住宅にお邪魔したことをブログで取り上げたことがあります。もう一人の大西麻貴さんも最近よく名前を見かける方です。



私のコラムは「ジャイアント・ファーニチュアに囲まれていた頃」というタイトルで、テーブルの下で遊ぶのが好きだった幼少期の思い出を書きました。ちょっとクサいですが割合うまく書けたかなと思っているので、本屋さんで見かけたら是非ご覧になってみて下さい。

それにしても2月号には知人が沢山載っていたのに驚きました。前記丸山さんを始めとして早稲田の先輩2人、早稲田の同級生1人、アトリエ・ワンの先輩2人と、知った人の話題が多くを占める雑誌を見ていると不思議な気分になります。みんな頑張っているんですね。こちらも負けじと頑張らねば!

2013.01.05
 2013.01.01
明けましておめでとうございます。2013年の元旦、皆様はどのように迎えられたでしょうか。穏やかな良いお正月を過ごされていることと思います。

さて、今年最初のトピックはこれです。



新春から発売になる建築ジャーナルの一月号です。今年一年、建築ジャーナルの表紙絵を描かせて頂くことになりました。

昨年11月に一度表紙の絵を描く機会を頂いたのですが、好評により一年間この役割を勤めることになりました。毎月ドローイングを、しかも決められたテーマに沿って描くというのは始めての経験で、一体どういうことになるのか全く想像もつきません。が、新しいことへの挑戦は必ず何か今までにないものをもたらしてくれる筈です。



そういうわけで、例年年賀状には弊事務所で進行中のプロジェクトのドローイングを用いていましたが、今年は建築ジャーナル一月号のために描いた絵を使うことにしました。今後の作品は毎月、このブログで紹介して行きたいと考えています。

一月号のテーマは「医師が提案する健康な住まい」ということで、森のイメージが爽やかなファンズワース邸を取り上げることにしました。ただ、単純にファンズワース邸を描いただけでは写真でなくドローイングを使っている意味がありません。クールな美意識のファンズワース邸をテーマに合った健康な住まいに見せるため、あえて家具を暖かみのある木製のものとして、普段見慣れているものとは違った魅力を引き出せないかと考えました。建築に詳しい方なら、どこか別のところで見かけた家具だと気付かれるかも知れません。

今年はこの他にも様々な動きが予定されており、今からお伝えするのが楽しみです。面白い話題をどんどん発信して行けるよう頑張ろうと考えているので、改めて今年一年間、山本卓郎建築設計事務所をご愛顧頂けますようよろしくお願い致します。

2013.01.01
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