2013.05.26
竣工を目前に控え、金沢の住宅の写真撮影を行いました。



カメラマンは、いつも撮影をお願いしている鈴木さん。妹島さんや堀部さんはじめ多くの建築家の作品を撮影しているベテランの建築写真家です。今回の撮影でレッド・ツェッペリンの大ファンということが判明、撮影後の飲みではジョン・ボーナムのドラミングについて熱く語って下さいました。



幸い当日はよく晴れ、照り返しでまぶしいほどの晴天に恵まれました。金沢は雨や曇りが多くこれほど晴れる日は珍しいのですが、どうやらいい日を選んでスケジュールを組むことが出来たようです。撮影を前に中庭とテラスには植栽が置かれ、真っ白な世界に彩りを加えてくれました。



真っ白なテラスは、排水口を栓で塞ぐことで水を溜め、浅い水盤にすることが出来るようになっています。

撮影に先だって水を溜める実験を行ってみたのですが、天気が良すぎて光が強く、微妙な水面の反射が分からない!撮影は少し光が弱くなるまで待つ必要がありそうです。



今回の計画では天井をシンプルに見せるためにダウンライトなどの照明を減らし、代わりにフロアランプなど自由に配置出来る照明をオリジナルで作ることにしました。上の写真はその中の一台、シェードがフワッと浮いた感じを強調するため、敢えてシャフトを斜めにして力が伝わっていないような形にしています。

これらランプのデザインは4種類で計7台。建物だけでなく、こう言ったディテール類についても今後少しずつ紹介して行きたいと考えています。



日が傾き、ようやく撮影も一段落。真っ白な塗装のおかげで、中庭は日没後もかなりの明るさです。



夕刻のダイニングルーム。残念ながら私のカメラと腕ではこのくらいの絵が精一杯ですが、鈴木さんの撮影なら素晴しい写真が撮れているはず。現像がとても楽しみです。

撮影が終わり大きな一山を越えましたが、引き渡しまでにはまだまだ直さねばならない部分や対応しなければならない事柄がたくさん残っています。無事プロジェクトを終えられるよう、最後のもう一息を頑張らねばなりません。また改めてレポートしたいと思います。

2013.05.26
 2013.05.13
もはや竣工を間近に控えているというのに、金沢ではまだコンクリートを打設しています。



木造の住宅では普通それほど大がかりなコンクリートの打設は発生しないのですが、今回は中庭から外構までの床が全てコンクリートで仕上げられるため、ちょっとしたRCの建物程度の打設規模になりました。打設は一発勝負かつ大人数が集まるため、みんな朝からなんだかハイテンション。



打設中はポンプが詰まっただの生コンが来ないだの、お祭り騒ぎでちょっと楽しそうです。ちょっと前までなら、私もゴム長を借りて参加したものですが。



昼過ぎには打設が終わり、床が左官可能な程度に締まるまで小休止。束の間の静かなひとときに、一筋の光が差し込みます。



外部の喧噪をよそに、中では塗装のお姉さんがひとり黙々と床を塗っています。現場で塗装がヘタだとこちらも絶望的な気分になるのですが、なかなか上手い方で助かっています。仕上がりが楽しみですね。



夕方、打設祭りにくたびれた左官屋さん達が腰を下ろして小休止。そろそろお祭りも終盤かな?お疲れさまでした。

私自身も打設の行方を見届け、東京に帰って参りました。いよいよ次辺りは竣工ということになる筈。最後の詰めの準備をしないと・・。

2013.05.13
 2013.05.01
「建築ジャーナル」5月号が発売されました。例によって山本が表紙絵を担当しています。



今回のテーマは「これを読め!建築学生に贈る本」です。本とはこれまた描きにくいテーマを・・。おまけに絵柄や色合いがなるべくこれまでの絵とかぶらないようにとの編集長の要望を頂いていました。

色々と悩んだのですが、結局大学図書館の個人ブースに本が置かれたところを俯瞰で描くことにしました。俯瞰だと本にフォーカスしやすい上、空気の色を描かずに済むためこれまでの絵とかぶらないかなあ、と。・・しかしこの手は二度は使えまい。ちなみに建物はルイス・カーン「エクセター大学図書館」、本は工藤国雄氏著「私のルイス・カーン」を描いています。

というわけで、早くも次号が不安ではありますが、とりあえず今回もそれらしく掛けたんじゃないでしょうか!

2013.05.01
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