2014.11.30
充実の11月後半第二弾、少し遡った今週水曜日に江戸川区で建方が行われました。「大きなテラスの小さな家」です。



天気はあいにくの雨でしたが、機材や人員を予約している都合上建方は簡単に日程変更が出来ません。強い風雨の中、作業が着々と進行します。

建方は一日で建物の概形が出来上がる最も劇的な工程なのですが、実を言うと我々設計事務所にはあまり出る幕がありません。既に段取りは済ませており、あとは決められた手順通りに組むだけにまで準備をしているからで、基本的なチェックの他はあまりすることもなく敷地の周りをブラブラしています。

とはいえ、人間のやることにはミスがつきもの。何か問題が発覚した時にはすぐさまそれを解決しなければならず、別の日にもう一度人員とクレーン車を手配してやり直しというわけには行きません。過去には何度か対応で走り回った経験もあるのですが、さて今回はどうでしょうか。



お忙しいなか、施主のKさんも現場に駆けつけて下さいました。せめて雨宿りする場所があれば・・。



山本卓郎建築設計事務所+山田憲明構造設計事務所のコンビでは、しばしば鉄骨補強した木造を採用しています。理由はプロジェクトごとに様々ですが、今回は建物の高さに制約がある中、3.5階分の天井高を納める必要から梁の高さを低く抑えることが求められたからです。写真はボルトで鉄骨に緊縛された一群の木製梁、現場にて組み上げられる順番を待ちます。



担当スタッフの森田とインターン生のリュナ。「モリタクン、アレハナニ?(英語)」「あれはね・・」とか何とか言っています。



建方は基本的に木製の構造部分だけを組み立てるものですが、後から搬入の難しい大物部品はこの機会に入れてしまいます。鉄骨の階段がトラックで到着しました。奥は建方見学中のスタッフ作本。何故か嬉しそうです。



建物の規模は大きくないため、建方の作業自体は3時過ぎに終わってしまいました。人員とクレーンのあるうちにもう少し作業をする手もあるのですが、どうやら無理はせずに終わるようです。まあ、寒さと雨の中で事故だけは避けたいですからね。皆さん、お疲れさまでした!

というわけで無事建方は終了、幸い我々の危機管理能力が試されるような事態は発生せずに終わりました。あの緊急事態が発生した時のテンションもなかなか楽しいものなんですが、雨の中でややこしいことにならず、ホッとしたというのも正直なところです。

建方というと工程上一種の折り返し地点なのですが、これからやらなければならないことはまだまだ山積しています。マラソンでは「折り返しは1/3だと思え」という諺(?)があるそうで、その辺りの事情は我々も全く同様なのでしょう。ブログ的にも面白い記事が書けるのは正にこれから、引き続き進捗をレポートして行きたいと思います!

2014.11.30
 2014.11.29
充実の11月後半、時系列がグチャグチャですが逐次ブログにて現状報告。本日、愛知県岡崎市にて「Cafe Organica」地鎮祭が行われました。



長い長い設計期間が掛かってしまいましたが、ようやく工事にたどり着くことが出来ました。29日土曜日大安は朝から施工会社である創シンコーさん本社にて工事契約の締結。しかるのち建設予定地に場所を移し、地鎮祭が執り行われました。



敷地への移動中、立ち寄った魚屋さん。お供え物としてNさんが準備された立派な鯛をその場でシメてもらいました。山本が車の中で箱ごと持つ役だったのですが、突然中でバタバタバタッ!と暴れだし一同びっくり。ちょっとしたホラーでしたが、この新鮮さなら土地の神様も喜んでくれる筈。



あいにくの雨の中ではありましたが、創シンコーさんがテントを準備して下さったおかげでつつがなくセレモニーを進めることが出来ました。神主さんの祝詞が四方に響き渡ります。

それにしても、祝詞も地鎮祭の手順も地方や神主さんによって結構違うもののようです。今回の神主さんの祝詞は野太く天地を震わせるような非常に男性的なスタイルで、神々の荒御霊に語りかけるような様子が印象的でした。神主さんの足下、白いゴム長に注目です。



地鎮祭の終わる事には雨もやみ、空からは光が差し込み始めました。参加メンバー一同で敷地周辺を挨拶回り、このメンバーと山本事務所スタッフとで今後半年プロジェクトを進めて行きます。感慨深い面持ちのNさんご主人、そして創シンコー施工部隊の皆さん。



こちらは敷地脇に植えられたカエデの木とNさん奥様、共にこの日のためか鮮やかな装いです。お母様、ご覧になっていますか?ご心配をおかけして、申し訳ありません。



地鎮祭後はNさんと打ち合わせ、それが済む頃には空もすっかり晴れ上がりさわやかな夕暮れとなりました。あんなに濃かった雲は一体どこへ行ってしまったのか?プロジェクトの前途がこの空の如く晴れやかでありますように!

この後、12月半ばの杭を挿入する作業から本格的に現場が動き出します。また折に触れて、進捗などをレポートしていきたいですね。お楽しみに!

2014.11.29
 2014.11.08
夏頃のこと、海外から営業のメールが来ました。プールを施工する業者のようなのですが、「あなたの作品を『150 Best Minimalist House Ideas』で見ました。あなたなら我々の仕事に関心を持ってくれるかもしれないと思い、メールを送ります」みたいなことが書いてあります。はて。



どうやら知らぬ間に作品が本に載っているようです。しかもこの本、紀伊国屋に置いていたのを見たことあるなあ。



アマゾンで取り寄せてみたら載っていました。しかしプールなら「白い洞窟の家」かと思っていたのですが、「F-WHITE」でしたね。解像度の粗い写真を載せているところを見ると、ネットか何かで拾って来た画像なのでしょう。ちゃんとした本っぽいのに(価格29.99$)いい加減なことするなあ。アメリカの出版社か・・。

もう一件、やはり夏頃に「dzn」というデザイン紹介サイトに山本のインタビューが載りました。



サイトに作品が紹介されるのは珍しくありませんが、ちょっとした特集を組んでもらったのは初めてです。質問を送って来たので結構頑張って答えたのですが、読むに耐えるものになっている気は全くしません!再読はしないことにしておきますが、奇特さに自信のある方は良かったら是非。
http://www.dznmagazine.com/Takuro-Yamamoto



以上、プレス関係の話題2件でした。

11月は後半に話題が集中する予定、しかし充実している時に限ってブログを書くヒマが取れないもの。今のうちに頑張って仕事を片付けておこうと思います。

2014.11.08
Top