2009.01.30
ホームページのマイナーチェンジを行いました。



基本的な構成は変わっていないのですが、仮称F-Houseの進捗などに伴い、ドローイングや模型写真を少し追加しています。

また、トップページの画像を複数用意して、ランダムに色んな画像が表示されるように改造を行いました。今後は完成した作品の写真だけでなく、現場の進み具合なんかもHPに載せて行こうと思っています。



もう一つの変化が、「Publications」のページを新設したことです。たまたま二月頃に幾つかの雑誌に作品を取り上げて頂く機会が集中しているので、それに合わせて掲載履歴が見られるようにしました。今後どんどん履歴を充実させて行けるよう、頑張って行きたいですね。

各誌の発売予定日などに関してはまた改めて。取材の話題なども含めて、来月以降順次ブログで取り上げて行く予定です。

2009.01.30
 2009.01.25
昨年12月26日のトピックであった建築行脚の、後半について書こうと思います。妹島和世氏設計の鬼石町多目的ホールとヨコミゾマコト氏設計の富弘美術館を見に行って来ました。



まずは鬼石町多目的ホールから。

どんな建物かご存知ない方には分かりづらいと思うので、以下のページをご覧下さい。曲面ガラスに囲まれた不定形の広がり、というところでしょうか。

http://detail.cocolog-nifty.com/site/2008/01/post_d4e3.html



一般的に言って妹島さんの建物は雑誌で見るのが一番面白く、実物が想像していた以上と感じられることがあまりありません。建物としてのコンセプトが明快な反面単純で深みがなく、こちらの想像力や建物を読む楽しさの参加する余地がないと言うか・・。

一方で彼女が発表する建物のアイディアが常に我々の予想の少し先を行き、しかも独特の作風を維持しているのには本当に感心させられます。



個人的にガラス建築に共感することは少ないのですが、この建物についてはガラスが何層にも重なったり、映り込みが複雑に繰り返されていてなかなか表情が豊かです。陰影の深みに欠けるのがガラス建築にありがちなつまらなさなのですが、ガラスの疎密変化がそれを補い、にもかかわらず明るく透き通った空間が続いています。



体育館です。この部分だけ床を彫り込んで半地下にしているのは外見の高さを抑えるためだったと思われますが、結果的に明るくかつ適度に壁に囲まれた安心感のある空間になっています。通りがかりの人が観客になってしまえる空間構成という意味でも、地味ながらいいアイディアだと感じました。

この建物については期待していたよりも発見があり、私自身は大いに楽しむことが出来ました。同行した友人達はまたちょっと別の意見を持っていたようですが・・。

余勢を駆って、富弘美術館へ。



この建物の最も重要なアングルはと問われれば、この一枚ということになるのでしょう。おしくらまんじゅうをしている円形空間の集合の外縁が、スパッと正方形に切り取られています。



実を言うと、私自身はこの建物には懐疑的でした。

と言うのも、確かに建物の形は新鮮で面白いのですが、上から見た面白さという一点だけで形が決められており、内部的な要請には全く応えていないのではないかと感じたからです。特にコンペ時点では円と円との間の空間を庭にして採光に用いるとしていたのですが、それが心地良い採光になるのかどうか。



しかしながら、内部を見て少し意見が変わりました。円形平面空間のつながりが、予想よりも不思議な効果を上げています。

出入り口を介して向こうの空間、さらにそのまた向こうの空間が見えたり隠れたり、空間の全体像を把握することが出来ません。各部屋が相似形なせいか、空間同士の区別があいまいで方向感覚や順路が意味をなさず、一抹の不安とともに迷い続けたいような、早く脱出したいような妙な気分です。また、円形平面は展示形式ともよく対応しているようです。



円形空間同士の隙間は、やはり有効に使われているとは言い難いものでした。狭い空間の底は暗く湿っていて、気持ちいいものではありません。

あと、仕上げ材料はわざとちょっとどぎついものを用いてインパクトと部屋ごとの差異を出そうとしているようですが、これはあまり頂けないですね。まあ、はやりなのでしょうが・・・。この部屋はステンレスの鏡面仕上げ。



そして最後はこの景色が待っている、という寸法です。当初はこんな展望カフェがない方がコンセプトとして過激かつ純粋でいいとも思いましたが、やはりゴールがあると救われますね。文章を書いているとそう思います。

それにしても、ブログの限られた文章量で建物の批評をするのは難しい・・。

2009.01.25
 2009.01.21
外注していた仮称F-Houseのネームプレートが届きました。



岩瀬と比較すると大きさが分かるかと思います。要は表札なのですが、ポストとインターホンカバーも兼ねていて、玄関ドアの高さと揃えるためにこのサイズになりました。この後、ドアと一緒に溶接して塗装して取り付けられる予定です。

2009.01.21
 2009.01.13
あけましておめでとうございます。お陰さまで我が事務所も無事新年を迎えることが出来ました。頑張って良い年にしたいと考えておりますので、今年もよろしくお願い致します。

さて、建築現場は概して正月を長めに休むためスロースタートで、この時期は作業があまり進みません。設計側も部屋にこもってアイディアを練ったりすることが多くなり、ブログを書く上では話題に困る季節です。そんな中、アメリカ在住の元同級生が久しぶりに帰国したため、それに合わせて友人達を現場に案内する機会がありました。



参加したのは建築関係者ではない人ばかりなのですが、私につき合わされて建物を見て回ったりしているので、割合関心の高い人が揃っています。たまたま現場を見に来られたFさんご一家も一緒になり、総勢13名。静かな日曜午後の住宅街が急ににぎやかになりました。



当日はご覧の天気、皆で屋上に上りました。

日曜の午後に13人が屋根の上に乗っている風景はなかなかの見物です。何が起こったのかと驚いた近隣の方々もベランダに出て来られ、空中で挨拶を交わす一幕もありました。



この後はそのまま新年会へ、私もホストの役目を果たして緊張から解放されたせいか、ずいぶん飲んでしまいました。建設途中の建物を見て楽しんでもらえるのかどうかはちょっと不安でしたが、予想以上に好評で一安心。早く完成した状態も見てもらいたいものです。

2009.01.13
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