2009.12.31
今年も大晦日を迎えてしまいました。

ここに来て作品の雑誌掲載が幾つか重なったので、今年最後の話題として取り上げようと思います。



まず、「建築ジャーナル」1月号。「オープンハウス」という新作住宅を紹介するコーナーで取り上げて頂きました。

建築の社会面を主に取り扱う雑誌なので作品に割かれているページ数自体はさほどではありませんが、カラーで表紙に載ったのは嬉しいですね。記事でも、「挑戦度」五つ星、「意匠性」五つ星、「機能性」四つ星半と高く評価して頂きました。ありがとうございます。

なお、偶然なのですがこの号の裏表紙には「F-WHITE」の施工をして頂いた長野工務店さんが全面広告を出していらっしゃいます。

この号では建築家・布施茂さんの特集も組まれているので、この機会にと布施さんの作品の多くを手掛けた長野さんが広告を出されたそうなのですが、たまたまそれが「F-WHITE」掲載号だったようです。雑誌のあちこちに長野さんの名前が散見され、あたかも長野工務店特集号のような趣きに。



「CONFORT」は10月号に続いての登場ですが、今回は引き戸特集ということで、様々な例の一つとして取り上げて頂きました。取り上げられたのは「F-WHITE」のコンクリートの把手、1/4ページ弱の小さな登場ですがそれでも載せて頂けるのは嬉しいものです。



そして「TILES」12月号、先日優秀賞を頂いた「ダントー TILE DESIGN CONTEST」の結果が載っています。

というわけで、今年は雑誌に取り上げて頂ける機会がかなり増え、多少の前進を感じられる状態で年の瀬を迎えることが出来ました。一年を振り返ると成果としては「F-WHITE」の竣工がやはり大きかった一方で、「八ヶ岳山荘」が思うように進まず、反省材料も多々ある感じです。来年は今年の反省を胸にしつつ、一方で大胆に頑張って行きたいと思っています。いい一年でありますように・・。

最後になりましたが、今年お世話になった関係各位にお礼を申し上げたいと思います。一年間誠にありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

2009.12.31
 2009.12.17
先日から、お誘いを頂いてedaabというサイトで作品を公開しだしました。

ドイツのdaabという出版社が主催している非営利のサイトで、建築・デザイン・写真・ファッション・アート・広告の6分野についてメンバーに作品を展示する場を提供しています。メンバーは全部で約160人。



edaab側の説明するコンセプトは「クリエイティブな人々のためのエクスクルーシブなコミュニティ」だそうですが、日本語でそう書くとなんだかちょっとヤな感じ・・。たまたま、現在フィーチャー・メンバーとして6分野全体のトップページで紹介されています(12/17現在)。

http://www.edaab.com/index.html

私個人のページは以下。5つのギャラリーを公開しています。

http://www.edaab.com/takuro_yamamoto/profile/index.html



HPでは載せていない画像などもあるので、良かったら是非ご覧になってみて下さい。

ところで、このサイト内でいろんな作品を見て歩いているうちに、なんと義理の兄のページを発見。京都で活動している建築設計事務所AlphaVilleの竹口健太郎です。



日本人のメンバーは数人しかいないようなのですが、まさかこんなところで出会うとは。世間は狭いとは、まさにこのことだ。

2009.12.17
 2009.12.13
昨日、若手建築家や学生さんを対象に作品などの発表をする機会を頂き、法政大学を訪れました。



招いて下さったのは"SHA-ken"という団体です。

http://sha-ken.org/

建築関係のライター/キュレイターとして活躍しておられる高橋正明さんを中心に、都内の有志学生によって立ち上げられた団体で、建築と社会性を大きなテーマに討論会や展示などの企画をされています。



私自身、社会について思うところのない人間ではないのですが、建築家としてのスタイル自体はあまり社会との関わりを前面に押し出したものではありません。そんな自分でいいんでしょうか・・と高橋さんには伺ってみたのですが、その辺りは構わないとのことだったので、やらせて頂くことになりました。



チラシも作って下さいました。



私の名前で参加者が集まってくれるのかどうか正直不安でしたが、時刻を少し過ぎた頃には30人程度の方が集まり、それらしい形でスタートすることが出来ました。



時間中は、自分の話をするので精一杯。ちゃんとお話が出来たのかどうか自信はありませんが、なんとか時間いっぱい話を持たせることが出来ました。

内容は、やはりまずは作品紹介。あとは、社会性に関する議論になればそれでよし、脱線して別の話になるようであればそれもよしと思っていたのですが、質問などの流れからスケッチに関する話題が多くなりました。



スケッチについては自分の建築スタイルに欠かせない重要な要素だと思ってかなり大きく紹介したのですが、それらについて語っているうちに自分が何故スケッチを描かなければならないのか、という根本的な問題に関する見解がおぼろげながらも見えて来ました。どうやら私自身は口に出して初めて自分の考えていることを知るタイプのようです。



不特定多数の方々を相手に建物のお話をする機会は初めてだったのですが、何とかやり遂げることは出来たようです。

しかし、難しい質問などに対して的確に答えを語るのは実に難しい・・。まだまだ勉強しなければならないことは多いなと痛感させられました。自分自身の思考を鍛える上で、今後も出来ればどんどんこのような機会を増やして行きたいなと思っています。



P.S. たった今、SHA-kenホームページに発表の件を載せてアップしたとの連絡を頂きました。うれしいですね。ありがとうございます。

2009.12.13
 2009.12.10
少し前のことなのですが、丸山弾さんという若手建築家の方が設計した別荘のオープンハウスを訪ね、那須へ行って参りました。



丸山さんにとってこの作品はデビュー作なのですが、とてもそうとは思えない落ち着きが建物から感じられます。それもその筈、丸山さんは質の高いディテールで知られる堀部安嗣氏の事務所出身。今回は、その練り上げられた技術を見学するのが大きな楽しみの一つです。



残念ながら手持ちのカメラでは引きが取れず、いい写真が取れない・・。

しかしながら、外部同様内部も想像した通りの静謐な空間です。無理せず奇を衒わず、大らかであるにも関わらず隅々まで配慮が行き届いている感じと言ったらいいのでしょうか。



テラスです。雁行プランのため、ほとんどの方角を見渡すことが出来ます。



個室の窓と机です。カーンみたいだ・・。



そしてこれが山本絶賛、風呂場の引き戸のディテールです。手がかりが、中に人がいるかどうかを確認するための小窓の役目を兼ねている!実用的で、かつ気が利いたアイディアです。



帰り道には、近所の二期倶楽部にもちょっと寄ってみました。

渡辺明氏はじめ錚々たるメンバーが設計を手掛けており、いかにも建築家的な贅沢さを楽しむことが出来ます。見るだけでもなんとなくリッチな気分。見学者に対して、スタッフも非常に親切です。



と、いうわけで晩秋の那須を堪能して参りました。丸山さんの作品を楽しんだだけでなく、幾つか八ヶ岳の山荘の参考になりそうな建物とも遭遇し、沢山の収穫にご満悦です。不思議なことですが、建物を作っているとその時考えている課題のヒントになりそうな事例が向こうからやってくることが多いんですよね。アレはなんでなのかな・・。

2009.12.10
 2009.12.01
I-Mangoを紹介する記事が「住まいと電化」の12月号に掲載されました。



I-Mangoはオール電化住宅ではないのですが、今月号では「新しい魅力!住まいのデザイン」という特集が組まれており、その一環として取り上げて頂いています。I-Mangoのデザインがどのような経緯やお施主さんとのやりとりから生まれたかを辿ることを通して、建築家による住まいのデザインの意義を検証してみたつもりです。



それにしても、書いていてふと思ったのですが、I-Mangoのデザインコンセプトについてちゃんと自分で書いた文章が雑誌に載るのは初めてですね。前二回はライターさんの書いた文章でしたし・・。

さらにさらに考えると、我が事務所のホームページには、実現作のコンセプトをちゃんと記した頁がない!これは問題ですね。ブログに随時記しているので発信している気になっていたのですが、かなり過去まで遡って読んで頂ける人以外には写真しか見ることが出来ません。近々時間を見つけて、ちゃんとした説明を追加したいと思いました。



オール電化住宅ではないものの、一応「住まいと電化」なので、IHクッキングヒーターが持つデザイン上のメリットにも少し触れています。

IHでは火炎による上昇気流がないので、調理時の油煙などの居室への発散が比較的少なく済み、換気扇もそれほど大掛かりなものを必要としません。現在のオープンキッチン化傾向を考えると、これはデザインする側にとって歓迎すべき特性と言えるでしょう。I-Mangoでは、引き込み式のコンパクトな換気扇を改造して取り付け、キッチンの中に目の上のたんこぶがなるべく出来ないように配慮しています。

2009.12.01
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