2009.06.26
F-Whiteの完成後、本格的に八ヶ岳の山荘の設計に取りかかっています。

振り返ってみると、八ヶ岳の山荘について取り上げるのは昨年の11月以来半年ぶりです。実は一度基本設計がだいたい固まっていたのですが、その後計画を見直す必要が生じ、アイディアを練り直していました。そして辿り着いた案がこれです。



今回のテーマは「屋根」。屋根型が五つ集まって放射状、あるいは環状の平面形を作っている点が特徴です。



もちろんこの形状にはそれなりの根拠と合理性があるのですが、詳しい説明はまた別の機会に。まだ形が完全に定まっていないので、もう少し段階が進んでから、改めて説明する場を持とうと思います。



上は屋根の模型をひっくり返したもの。天井裏を構造あらわしにした場合にどう見えるかを検証するため、治具と共に製作しました。治具にセットした状態が妙にカッコイイので、写真を一枚。

というわけで基本的なアイディアは決まったものの、具体的な形についてはまだまだ考えなければならないことが沢山あります。早く次の段階に進めるよう、頑張りたいものです。

2009.06.26
 2009.06.15
新建築住宅特集による、F-Whiteの撮影がありました。



竣工から割合早い時期に撮って頂けることにはなったものの、季節は梅雨まっただ中。天候が気になるところです。

幸い、二日の予定日のうち一日が晴れ間に入ってくれました。その前後はずっと冴えない天気だったので、結果から言うとこの日しかない!という時に撮影することが出来たようです。



外観を撮影中、住宅特集編集部のSさんと写真部のYさんの後ろ姿です。お二人で相談しながら、構図などを決めて行きます。



私のお気に入りのアングル、屋根の上からの撮影も外せません。日差しがあるので白は綺麗に見えるのですが、空はやや雲がかかった感じ。この辺りが写真にどう影響するのか、ちょっと気掛かりです。



午後4時頃以降は雲も晴れ、青空が広がるようになって来ました。いい空が撮れているといいのですが・・。建物が白いので、空が青くないと白の中に白で、ボケた感じになってしまう恐れがあるんですよね。



撮影は日没後も続き、7時半頃に夜景を撮ってようやく終了になりました。じっくりと時間を掛けて頂いて、ありがとうございます。

今回は撮影も二回目ということで、こう撮って欲しい!というイメージをあまりお知らせせずに(私にしては)、かなり自由に撮って頂いたつもりです。むしろこちらの想像とは全く違うところでカメラを構えておられたので、その辺りがどういう絵になっているかが楽しみですね。掲載号はまだ未定ですが、決まったらまた取り上げようと思っています。

2009.06.15
 2009.06.02
毎度のことなのですが、F-Whiteでも建物の本筋とはあまり関係のないディテールにこだわりを多数投入しています。



こだわりの理由はうまくいいづらいのですが、建物の幹であるコンセプトは簡単明瞭であるべきと考える一方、枝葉や細部は豊かで複雑、かつ多様なメッセージを発しているべきだと考えているような気がします。例えば、何回見ても楽しめる映画がそうであるように。

F-Whiteではコンセプトの単純さに自信があったせいか、心おきなく細部にエネルギーを投じることが出来ました。上の写真はダイニングルームの照明スイッチ。今回の物件を代表するディテールです。

内覧会では多くの方が気づいてくれましたが、建物のプランと対応していると気づいた人は意外に少数派でした。勿論自作です。実用上の意味はありません。



AVボード上部に設けた排気口とコード穴です。このディテールは既に三回目、かなり洗練されて来ました。数千円の出費で自作出来、見栄えも悪くないので愛用しています。



今回初トライ、引き出し式のキッチン天板です。強度が必要で、引き出した状態でも納めた状態でも美しく見せたかったのでなかなか苦労しました。前回撮影時には一部未完成部分があったので、次の機会に完全な姿を撮る予定です。



天井ベニヤに埋め込まれたダウンライト、2/17のブログで紹介したものの完成した姿です。小口のシマシマのおかげで可愛い仕上がりです。



オープンハウスで一部に妙にウケたのがこれ、コンクリート製の引手です。トイレとクローゼットの引き戸についています。

特に凝るべき場所ではなかったのですが、コンクリートで自作するというアイディアに一人で盛り上がってしまい、やらないとおさまりがつかなくなってしまいました。建具屋さんの努力のお陰で、かなりビシッとカッコよく扉についています。



パソコン用のコーナーです。机も棚も薄く軽く見せるために色々工夫しているのですが、説明するのも無粋なので詳細は割愛。キレイに出来たと思います。



そしてこれ、玄関脇にあるポストの室内側扉です。

単なる木製のフタが蝶番で開くだけなのですが、玄関のハンドルが近いので、外側から手や針金を突っ込めるようではピッキングされてしまう恐れがあります。



そこで扉の把手を落とし金兼用とし、把手から指を抜くと把手が溝に落ちて自動的にロックされるような機構を自作しました。イワセの調整努力のかいもあり、非常にキレイに仕上がっています。気づいてくれた人はあんまりいませんでしたが・・。

以上。F-White細部の紹介でした!

2009.06.02
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