2010.11.28
Ben's Cafe二日目、展示をちょっと追加してみました。



山本事務所の実施作品5作を紹介するという方針で展示を準備したのですが、カフェの壁に障害物が多いせいもあり、色々よけて展示を貼っていたらなんだか印象がスカスカになってしまっていました。間を埋めるため、急遽過去のスケッチやインスタレーション案、コンペ案などを動員して小さめのボードを幾つか追加してみています。



展示の脈絡的にはなんだかよく分からなくなってしまいましたが、印象は良くなった気がするのでまあいいでしょ!

建物を作っていてもよく思うのですが,ストーリーにあんまり一貫性がありすぎて、隅々まで一つのカラーで作ってしまったものは概して面白くありません。図らずも自説を再確認させられることになりました。



F-WHITEの模型です。やはりこれに目が留まる方が多いようです。一人とても関心を示して下さった外人さんがいらしたので頑張って英語で説明してみたところ、向こうの反応と批評が非常に的確で驚きました。後になって,実は日本語がペラペラだったのにもビックリしましたが・・。



レインボーマシーンのプレゼンテーションも貼ってみました。5月26日のブログで取り上げた、インスタレーションの提案です。

http://www3.ocn.ne.jp/~yamamotj/Blog2007/blog201005.htm

三原色と白のポールだけを使用しているのに、虹色のグラデーションがかかって見えます。原理については上記ブログをご覧下さい。

そろそろ軌道に乗って来たかな?

2010.11.28
 2010.11.27
Ben's Cafeでの展示が始まりました。



個展というほどの規模ではありませんが、カフェの壁を一面と少し占有して、3つの実現作品と2つの進行中のプロジェクトの写真やスケッチ、模型を展示させて頂いています。



展示前の見通しとしては、ちょっと展示量が多くてうるさくなるかもな?と思っていたのですが、実際にプレゼンテーションを設置して見ると、むしろちょっと控えめなくらいの量に見えて驚きました。もう少し、追加で展示を投入することも検討し始めています。



初日は会場構成完成後、ほぼ終日カフェに待機して招待客をお迎えしたり、関心を示して下さった常連さんに作品の説明をしたりしていました。「新建築住宅特集」元編集長の豊田さんや建築ジャーナリストの高橋さんにお越しいただいた他、何組かの友人が遊びに来てくれました。ありがとうございます。

しかし、カフェに一日いると人間観察が出来て面白いですね。隣の席に座っていた女の子の二人組は二時間に渡って延々と恋愛話をしていました。私はと言えば補充の招待ハガキを作っていたのですが、隣で話を聞いていてとても面白かったです。人間て、いろんな人がいるんだなあ・・。向こうは向こうで、「隣の人はずうっとハガキに穴を空けていたね」とか言っているのに違いない。そのとなりのカップルは、なんだか無言だなと思っていたら,なんと手話で話をしていました。まさに人間交差点。



Ben's Cafeでの展示は12/10まで、12/1〜4に不在にする他はなるべく現地にいようと思っていますので、良かったら是非足をお運び下さい。

2010.11.27
 2010.11.10
ジョン・ポーソンという建築家をご存知でしょうか?



世界的に名の知られた、イギリス人の建築家です。

http://www.johnpawson.com/

スーパースターという程の知名度はありませんが、ヨーロッパを代表するミニマリストの一人で、やはりミニマルなモノの写真を集めた写真集「MINIMUM」の著者としてもよく知られています。冒頭の写真は彼の作品の一つ「手塚邸」、東京都内に建っています。ポーソンは若い頃に倉俣史朗の事務所に勤めていたこともあり、日本とは何かと縁が深いようです。



私自身はミニマリストではないので、元々ジョン・ポーソンに対する関心は深くありませんでした。作品は幾つか知っていましたが、一人の建築家の作品とは認識していなかったという感じでしょうか。

しかしながら、現在設計を進めている仮称I-HOUSEは白くてシンプルな家を標榜しているため、打ち合わせの際などに例として参照することが多く、Iさんご夫妻と一緒に研究しているうちに関心が高まって来ました。しかも作品が都内にあるということで、いつか一緒に見に行きたいですね、と以前から話しをしていました。



そこで今回、Iさんご夫妻が打ち合わせの為に東京に来られた機会に、場所を調べて一緒に「手塚邸」を見て来ました。もちろん、プライバシー保護のために住所は公開されていないのですが、そこは色々とノウハウがありましてね。なかなか苦労しましたが、場所をつきとめることに成功しました。

初めて見た「手塚邸」の印象は、意外と色が暗い、そして結構汚れている!でした。2005年竣工だからまだそれほど経っていないのに。ちょっとショック。



裏側です。やはりかなり汚れています。

汚れの理由は明らかで、この住宅ではパラペット(屋上の雨水をせき止めるための立ち上がり)が屋上の内陸に入り込んだところに配置されており(普通は屋上の一番端が立ち上がり、雨水全てをせき止める)、それより外の部分に降った雨は汚れとともに壁を伝って流れてしまうからです。また、普通は金属の水切りをかぶせたりしますが、それもしていません。

なぜこのようなことになっているのか?の理由を断定することは出来ませんが、意匠上の理由であることは間違いなさそうです。想像ですが、おそらく目地割りの都合から建物の高さを抑えてみせたかったこと、外観をより純粋でソリッドな直方体に見せる為に水切りや水勾配などの「不純な」要素を徹底的に排除した結果こうなっているのでしょう。しかし、それにしてももっとやりようはあると思うんですが・・。



一方で、深くて細い外壁の目地の繊細さなどは見事という他ありません。建物全体の印象は非常に重厚です。



上は玄関の表札兼ポスト兼インターホン。流石と言うべき端正さ、これは参考になりそうです。もっとも、仮称I-HOUSEのポストは全く違うアプローチになる予定ですが・・。

というわけで、Iさんご夫妻と一緒に手塚邸を体験することが出来たのは収穫でした。いい点だけでなく、解決すべき問題点も含めて・・という感じでしょうか。もちろん、白い家が汚れやすいものであることは確かですが(私自身も、パラペット金物のジョイントから雨水が垂れて、白い壁が汚れやすくなってしまったことがあります)、手塚邸ではそもそも汚れ対策が全く考えられていないように見え、その点に関しては非常に疑問です。これを参考に、仮称I-HOUSEではもう少し汚れにくい方針を試してみたいと考えています。

やべっ、ひょっとしてちょっとハードルを上げてしまったかな?

2010.11.10
 2010.11.02
突然なのですが、今度個展?というほどのこともない小規模な展示を、高田馬場のおしゃれカフェでやることになりました。



名前はBen's Cafeと言います。HPは以下。カフェの場所や連絡先は、こちらをご覧下さい。

http://benscafe.com/



今のところ、取り立てて新しい何かを展示する予定は無いのですが、これまでに建てた作品の写真や図面、模型なんかをまとめてみようかと思っています。



ちなみに上は関係各位にお送りしている案内のハガキ。ハガキ自体がF-WHITEの平面形になっており、中庭の位置に穴が空いています。これをやりたかったが故にギャラリー展示を企画したと言っても過言ではない感じ。ただ、穴を空けたら郵便物としては定形外になってしまうそうで、送るには120円かかってしまうのだそうです。なんということ。

期間は11月27日から12月10日、その間はなるべくカフェにいて、展示を見て下さる方の応対をしようと思っています。散歩がてらにいらっしゃる方は、事前にご連絡頂ければその時間にはカフェで待機していようと思うので、是非遠慮なく山本までお知らせ下さい。12月2〜4日は香港に行っている可能性がありますが、それ以外はなるべくカフェに常駐していようと思っています。

→Takuro Yamamoto Architects Contact

2010.11.02
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