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2011.10.27 |
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4年前に設計・建造した楽器練習ボックスの遮音性能を、音楽仲間とともに騒音計で測定実験する機会がありました。いい機会なので、ついでにカメラと広角シフトレンズをレンタルして撮影も行ってみることにしました。
住宅など、建築の作品ではプロのカメラマンさんにお願いして撮影して頂くのですが,このくらいの規模の仕事だと正直ちょっと悩ましいところです。下手にお願いするとギャラで足が出てしまいますし、その一方で屋内の小さな作品は広角レンズ等の機材がなければ上手く画像をカメラに納めることが出来ません。
そんなこともあってしばらく撮影はせずに様子を見ていたのですが、最近になって機材をレンタルするという知恵がつき、何度か撮影を試みています。もちろん、本格的な撮影は今後もカメラマンさんにお願いする予定ですが、それらを補助するような撮影を自分自身で機動的に行うことが出来れば、かなり作品の写真ラインナップを増やす事が出来ます。
以上三枚は、使われていないオフィスの一角に設置された楽器練習ボックスの外部を撮影したもの。広角シフトレンズのお陰で、一応もっともらしい写真を撮る事が出来ました。近々、HP本体の方にも高解像度版をアップしようと思っています。
しかしながら、ボックス内部の暗い画面の撮影ではやはり腕の差が表れてしまいます。かなり念入りに調整したつもりだったんですが・・。この時にはビールを飲み始めていたからなあ。
ちなみにこのボックスはオフィスのデッドスペースを利用して作られた為に広さとプランに制約が大きかったのですが、内部に閉塞感を与えないよう、一番奥にスリット状の大きな窓を設けています。窓は防音性能上マイナスとなりがちなのですが、ここでは遮音ガラスを二重嵌め殺しにしたことが効を奏しており、高い防音性能を発揮している事が実験でも裏付けられました。
上写真のアルトサックスはこのボックスのオーナーであるS氏の愛器。KING社のZEPHYRという大変珍しい楽器です。おそらく1930年代製。
さて、本来の趣旨である遮音性能実験の方です。具体的な数値は長くなるので割愛するとして、各測定点ごとの音量をグラフ化すると上のような結果になりました。
測定点の1と2はボックス内、3〜8がボックス周辺、9〜11は室外での計測値になります。いずれも、標準計測周波数である500Hzに近いB♭(440Hz)で測定しました。測定点2と3を境に音量が落ちていますが、これがドアの内側と外側の音量の差になります。このように、ボックスの内側と外側の測定点での音量差から各部の遮音能力を算出します。
その結果、ドアの遮音能力が平均32.0db、窓の遮音能力が平均39.5db、壁の遮音能力が46.3dbと算出されました。部屋全体としてはこれにコンクリート壁の遮音能力50db程度が加算されることになります。
これを某楽器練習室専門工務店S社の製品と比較してみましょう。この会社の製品はドアだけで35db、ボックスの壁とコンクリート壁を合わせた遮音能力は55〜65dbをうたっているそうです。ここから考えると、ボックスに建物のコンクリート壁を含めた全体の遮音能力には十分な性能があるということが出来そうです。一方、残念ながらドアの遮音性能に関しては一歩及ばないと認めざるを得ず、その点は今後改良すべきポイントだと思われます。もっとも、S社のドアは35万円かかるそうですが、このボックスではドアを11万円で製作しているので、コストパフォーマンスの面ではいい線を行っているのではないかとも考えています。
以上、ちょっと長くなってしまいましたが実験の結果でした。遮音や音響については主観的な要素が多く判断が難しい面があるのですが、簡略ながらも客観的な数値を得る機会を持てたことは非常に有意義な経験でした。是非今後の仕事に生かして行きたいものだと考えています。
2011.10.27 |
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2011.10.19 |
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雑誌「住まいと電化」の企画により、電気自動車の試乗をする機会に声を掛けて頂きました。たまたまオール電化住宅を手掛ける事が多く、「住まいと電化」には過去3回記事を掲載して頂いていたのですが、まさかこんな企画に呼んで頂けるとは。
そんなわけで港区は田町、三菱自動車の本社にお邪魔して来ました。本社前に展示された車両4台のうち3台がi-MiEV。三菱自動車が電気自動車(以下EV)にかける意気込みが伺えます。
そのうちの1台が、今回の試乗企画の為に用意されたものでした。参加者は実際にハンドルを握る3人の他、解説をして下さる三菱自動車のTさん、「住まいと電化」編集部のYさん、および企画後援の電力会社社員さんお二人の計7名。田町からお台場へ行ってしばらくグルグル回り、帰ってくる予定です。いきなり最初のドライバーに指名され、やや緊張してハンドルを握ることになりました。
面食らったのは、エンジン起動音が全くないこと。当たり前と言えば当たり前なのですが、キーを回しても反応が電子音だけというのは運転前の動作ルーチンがごっそり欠落している感じで、人間の方に「これから運転するぞ」というスイッチが入りません。車両の起動と言うよりも、電気製品に電源を入れたと言う方が近いように思われます。実際、その通りなのですが・・。
しょっぱなから驚かされましたが、運転が始まってみると逆に違和感は全く感じられません。音が静かな以外に乗り味の点でエンジン車と変わるところはなく、数分ですぐに慣れてしまいました。おそらくエンジン車との運転特性に違いが生じないよう、非常に綿密にセッティングがされているのでしょう。開発者の密かなこだわりが感じられます。
私の運転は20分程度で終了し、順次ドライバーを交代して試乗が続きました。上の写真はやはり今回試乗を体験された、財団法人ベターリビングのYさんと三井不動産レジデンシャルのIさんのお二人です。
お台場では、なんと日産のLEAFと遭遇。ただでさえEVを見かけることなどめったにないのに、それが二台連なることになるとは。LEAFは女性モデルが運転するマセラティと並走しており、撮影用の車両として使われていたようです。向こうでも「おお、i-MiEVだ」という感じの反応をしていました。
田町へ帰投後は、急速充電設備の利用体験を致しました。
今回体験した充電では急速充電の専用設備を利用しましたが、別途車載されたケーブルを用いることで、(急速ではないものの)一般電源からの充電も可能です。特に100Vの電源を利用可能なのがi-MiEVの自慢で、他社のEVにはない機能なのだとか。東北の震災には100台以上が復興支援車両として投入されているそうですが、200V電源でしか充電出来ない他社EVを尻目に幅広く活躍しているのだそうです。
すでに運転中から三菱自動車のTさんには質問攻めだったのですが、この後は会議室に場所を移して質疑応答や意見交換、さらに食事をしながら座談会となり、とても興味深い様々なお話を伺う事が出来ました。ここでも是非それらに触れたいのですが、あまりに多岐にわたるので涙を飲んで割愛。それらの内容は「住まいと電化」2012年3月号に掲載される予定なので、良かったら是非そちらをご覧になってみて下さい。テクノロジーの進歩が社会や生活に変化を及ぼすのだということを実感する特集になるものと思われます。
2011.10.19 |
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2011.10.09 |
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「渡辺篤史の建もの探訪」、秘蔵版DVD6巻が発売されました。第1巻「難しい敷地に克つ〜都市の家〜」にF-WHITEが収録されています。
以下は通信販売のサイトです。1巻につき10件程度の住宅が取り上げられているようですね。
http://ropping.tv-asahi.co.jp/goods/
各住宅には10分程度の時間が割り当てられています。放送された映像のダイジェスト版かと思っていたのですが、構成もナレーションも全く新しいものになっていました。一部には、映像も放送とは違ったものが使われているようです。
タイトルは「22度ひねった中庭が生む広がり」。DVDでは7番目に紹介されています。
やはりこの人がいなくては始まりません。物語を牽引する名調子は相変わらずの健在ぶり。DVD版でも明るく楽しく建物をナビゲートして下さっています。
今回久しぶりでF-WHITEの映像を見ましたが、改めて見るとなかなか新鮮ですね。やはり写真に比べて伝わる情報量ははるかに多いようです。今後は自力で作品の映像を撮影・編集出来る能力が必要になってくるかも知れません。勉強しないと。
スイッチです。短縮版でも、ちゃんと取り上げられていました。
「建もの探訪」放送の際の構成では導入でまず航空写真を見せていましたが、DVD版ではかなり後まで航空写真が紹介されません。全体的に説明の力点を少し変えているみたいですね。視聴者にどのような印象を持ってもらえたか、気になるところです。
以上、ざっとではありますがご紹介でした。前述の通り、内容はかなり変化していて新しい映像も含まれているので、既に放送をご覧頂いた方にも再度楽しんで頂けると思います。良かったら是非DVD版もご覧になってみて下さい。
2011.10.09 |
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