2007.04.24
H/Orangeが新建築住宅特集に掲載されました。



一応これで私も建築メディアにデビューした、ということになりましょうか。ちょっとした節目だと感じています。

なによりもまずはお施主様のMさんご夫妻、そしてMさんをご紹介頂いたMさんの妹さんにお礼を申し上げたいと思います。単にお仕事の機会を頂いただけでなく、私の考え方に対してご理解頂いたことを何よりもうれしく感じています。本当にありがとうございました。

他にも花実建設を始めとする施工関係者各位、構造設計を担当してくれた山田憲明氏、新建築住宅特集編集部各位、カメラマンの鈴木研一氏、バックアップをして頂いた設計事務所ALPHAVILLE各位、そしてオープンハウスに足をお運び頂いた皆様にもお礼を申し上げます。ありがとうございました。

今後も一層精進する所存ですので、改めてよろしくお願い致します。次回作もまたこうやって皆様にご報告出来るように頑張りたいと思います。

新建築住宅特集は住宅向けの建築専門誌の中では最もメジャーな雑誌なので、大きめの書店であればどこでも置いていると思います。良かったらお手に取ってご覧になってみて下さい。

2007.04.24
 2007.04.19
つい先ほど友人から指摘をもらったのですが、ホームページ内「Contact」に掲載された当方のメールアドレスが間違っておりました。

これまでco.jpと表記されていましたが、正しくはne.jpとなります。

メール送信を試みた方にはご迷惑をお掛けしたかも知れません。お詫び致します。既にホームページは訂正されておりますので、ご連絡の際はそちらのアドレスをご利用下さい。

2007.04.19
 2007.04.18
コンセントの話題の後半を書こうと思いながら、早くも一ヶ月が経ってしまいました。実を言うと、この際だから設計中のS-Houseのコンセントのモックアップを作ってお見せしようと思っていたのですが、諸々の事情によりまだ出来ていません。

代わりにと言ってはなんですが、S-Houseで使おうと思っているオリジナルのダウンライトをご紹介しようと思います。



これは普通によくあるものです。

一般の方はダウンライトと聞いてもピンと来ないかも知れません。しかし、上の写真をご覧頂けば、ああビルの廊下にあるヤツか、とお分かりになると思います。よく見かけますよね。

シンプルで出っ張りがないので、特別な意匠的意図がない場合なんかには非常によく使用されます。最も基本的な照明器具の種類の一つと言っていいでしょう。

一方で照射出来る範囲が広くないので(穴の奥に電球が引っ込んでいるから、さもないと目に直接入ってまぶしい)、数が多くなって天井の意匠をうるさくしてしまいがちという欠点も持っています。

ダウンライトは、普通下図のような構造で天井にくっついています。



ダウンライト本体の構造は、デスクランプなどと変わりありません。傘の下端にプラスチック製のつばがついていることと、その裏側に板ばねがついているところが異なっている点です。

電器屋さんは取り付けの際、天井の石膏ボードなどに決められた寸法の穴をあらかじめ空けて、電気の配線を引っ張っておきます。

その後天井の塗装などが終わったあとで配線をつないだダウンライトをこの穴に突っ込むと、穴の裏側で板ばねが開き、ダウンライトは自動的に固定されます。つばは下から石膏ボードを抑えて板ばねと共にダウンライトを固定させるほか、石膏ボードに空けられた穴(多くの場合、かなりいい加減に空けられます)を隠し、仕上がりを綺麗に見せる役割も持っています。



その結果、ダウンライトは上図のような感じで天井についていることが多くなります。上の写真と同じですよね。

このような方式の場合、構造上つばは不可欠になります。しかし、つばのおかげで穴を少々汚く空けても覆って隠してしまえますし、電器屋さんは大工さんや塗装屋さんが仕事を終えた後に気兼ねなく作業することが出来ます。

我々が身近に目にしている建物の部品は、こういうような作業の都合からデザインが決まっているものがほとんどで、ある意味非常に良く出来ていると言えます。しかしながら意匠的には、このつばが4mmほど天井から出っ張っているのは結構うるさいものですし、殆どの場合つばは安っぽいプラスチックで出来ており、天井の色とも一致しません。

それに対して、僕の考えたダウンライトは、以下のような感じになります。



ここでは、ダウンライト自体にはつばがついていません。その代わりに、天井と同じ石膏ボードに穴を空け、あらかじめダウンライトに接着しておいたものを用意します。いわば天井の材料と同じものでつばを作るわけですね。天井の石膏ボードの裏にはあらかじめ受け材を入れておいて、そこに下からビスで固定します。これによって天井の石膏ボードとライトについている石膏ボードは面が揃うことになります。



そんな取り付け方では石膏ボード同士の継ぎ目が残るし、下から打ったビスの頭が見えてしまうのでは?と思われるかも知れません。

しかし、これは大丈夫なのです。そもそも石膏ボード自体は一畳程度の大きさのものをバンバン天井に貼ってビスで留めていて、継ぎ目と穴だらけのものなのですが、これらをパテと布テープで埋めて塗装するのです。だから、天井の他の継ぎ目やピス穴と同じようにパテで埋めて後から塗装すればいいわけで、これによってつばの全くないダウンライトを作ることが可能になります。

そして下が、試作第一号です。思惑通りつばがなく、平面にいきなり穴が空いたような意匠になっています。





つばがなくなった代わりに、ライトを取り付ける為の穴は非常に精度よく空けなければなりません。しかし、現場で天井に穴を空けるのにくらべ、机の上で製作が出来るので作業自体ははるかに容易になります。そしておそらくこれらは僕自ら生産することになるので、精度については気の済むまで追求することが出来るでしょう。たぶん、一日に3個くらいは作れると思います。

なお、ライトの本体は東急ハンズで買って来た1500円のデスクランプを流用しているので、非常に安く作れるという利点もあります。しかしながら、普通の白熱電球を取り付けると過熱する恐れがあるので、あまり一般にオススメはしません。今回は全て電球型蛍光灯を使うようにとのお施主さんのご要望があったので問題ないと思うのですが、念のためテストは十分にやってみるつもりです。まだ意匠的にも改良の余地があると思っているので、いずれ実用化したら改めてレポートしようと思います。

2007.04.18
 2007.04.08
新規オープンした「東京ミッドタウン」へ、編集者のNさんと一緒に行って来ました。目当ては「安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘」展です。



東京ミッドタウンとは、四谷に移転した防衛庁の跡地を三井不動産が開発したアート・イベント・オフィス・ショッピングコンプレックスの愛称なのだそうですが、こんなものが出来ているとはつゆ知らず。



防衛庁跡地の再開発は知っていましたが、いつの間にか巨大なビルが建っていて驚きました。

ビルのデザインがアメリカ人ぽいなあと思っていたら、案の定設計はSOM。世界中で超高層ビルをガンガン建てている巨大設計事務所で、ゼネコンよりちょっとだけカッコいい設計をするが、それ以上でも以下でもない、と言う感じです。

そして下が安藤忠雄氏設計「21_21DESIGN SIGHT」の外観。



建物自体はここ数年安藤氏が取り組んでいる、コンクリートの箱+鉄板折りという一連の作品の一つと位置づけられるでしょう。

事前に見ていた写真から、ちょっとした休憩施設程度の大きさのギャラリーだろうと想像していたのですがとんでもない。この地下には大空間があり、ギャラリー部分は地上からは完全に隠された構成になっています。

当然、核心の地下部分の写真をお見せしたいのですが、残念ながら館内は撮影禁止。建築関係者らしきオジさんが携帯で写真を撮っていたら、係のお姉さんがすっ飛んで来て「お気持ちは分かりますが撮影はご遠慮下さい!」と注意していました。お気持ちとは?

展示内容は、この建物自体の建設時現場記録が半分、現在進行中のプロジェクトの紹介が半分というところでしょうか。

既に建築雑誌上などで取り上げられているアブダビの博物館の模型もありました。安藤さんも石油王と組むようになったんですね。過去の安藤氏の静謐な美学を愛する僕としては、そのやや大げさな形態には複雑な思いがあるのですが・・。一方で、誰が見ても忘れられない形をドンと出して来る安藤氏の力量には感銘を受けざるを得ません。

現場記録については、建築の工事に関心のある人には面白いと思います。

僕自身は楽しく見ることが出来たのですが、一方でこの展示を「悪戦苦闘」と銘打った安藤氏の命名は、いささか大向こうへのイメージ作りが先行している感じは否定できません。むしろ建物自体からも現場の記録からも、安藤氏がこうしようと言ったことは周りがよってたかってやってくれてしまって、少々の贅沢やムチャは闘わずして簡単に通ってしまっている 空気が感じられました。少なくとも、かつての安藤氏が異常な集中力と敢闘精神の上に厳しい建物を作り上げていたのに比べ、普通の人々が指示された通りに作って出来た建物、という印象が強いとは言えるのではないかと思います。



近かったので、ついでに新国立美術館も行って来ました。まあ・・。政見放送で出ていた人物と同じ系列の建物だと思います。

2007.04.08
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